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2022年 重大ニュース② 自動車産業の参入本格化

量子技術への期待と投資は金融・エネルギー・医療・ML・物流などが牽引しているが、今年は自動車産業が本格的に参入し、話題を多く提供してくれた。

BMW / Pasqal

金属成形アプリケーションのモデリングにおける量子コンピューティング技術の適用性を分析する Pasqal が発表したもの。目標は、強度や安全性を犠牲にすることなく、より軽量で燃費のよい金属ボディを設計すること

Volkswagen / Terra Quantum

組立ラインの手順における品質管理。製造業における故障検出のための画像認識の精度を向上させるための機械学習。これら2点に関して共同研究を進めている。

Andretti Motorsport / Zapata

エンジンの最適化、機械学習 (「ML」)、およびシミュレーションのユースケースの領域で Zapata とパートナーシップ。量子エンジニアが、F1参戦に向けてトラックサイドで Andretti のチームにリアルタイムのパフォーマンス エッジをもたら作業を開始。

Mercedes-Benz / PsiQuantum

電池化学をシミュレーション。

Bosch / Multiverse

Multiverseが開発したカスタマイズ量子アルゴリズムと量子インスパイアアルゴリズムの両方を使用しながら、品質管理の強化、全体的な効率性の向上、廃棄物の最小化、エネルギー使用量の削減を実現する方法を見つける

Volkswagen / Xanadu

既に、材料科学、計算化学、電池技術、量子アルゴリズムを横断するマルチドメイン研究協会が設立されているが、新たなプロジェクトとして、電池材料をシミュレートする高度な量子アルゴリズムの開発に取り組む。

Rolls-Royce / Classiq

新しい数値流体力学 (CFD) アルゴリズムの設計で提携。性能を向上させ、空力損失を最小化する設計効率の向上、設計を最適化して空力応答を改善し、既存の制約がある中で、設計者が車両の美観への取り組みを目指す。

Hyundai / IonQ

自動運転車の 3Dデータから物体を検出できるマシンビジョンアルゴリズムを開発し、さまざまな金属触媒の電気化学反応をシミュレートする。

2022年は、グローバルな大手メーカーが本格的に参入した量子元年とも言えそうだ。電池技術・材料科学・流体力学・品質管理・最適化・MLなど用途も広く、今後の成果に期待したい。

by Hideki Hayashi

IonQ と Hyundai、さらなる量子自動車のイノベーションに向けて

Rolls-RoyceとClassiq、計算流体設計のための量子的アプローチで提携

Volkswagen と Xanadu、量子電池材料シミュレーションの取り組みを開始

Multiverse、Boschと協業し、自動車用電子部品製造工場における品質、効率、性能の最適化を実現

PsiQuantum、メルセデス・ベンツと提携し、フォールトトレラント量子プロセッサーを用いたバッテリー化学シミュレーショ

・ZapataとAndretti Motorsport、インディアナポリス500で量子コンピューティングを利用し優位にたつ方法

自動車業界との2つのコラボレーション。BMW/Pasqalと、Volkswagen/Terra Quantum

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