Classiq社は、抽象度の高いアルゴリズムを作成可能な量子プラットフォームを提供する、イスラエルの量子ソフトウェア企業である。今回、同社の冷却原子技術をベースに、100量子ビットプロセッサを開発したColdQuanta社と提携することになった。エンドユーザが、数十量子ビットを超えるマシンを利活用するためには、両社の力を合わせることが重要だとしている。ビット数の少ないマシンであれば、個々のゲートレベルで低レベルの言語を用いて主導でプログラミングすることは可能だ。しかし、100量子ビットを超えたプロセッサーになってくると、複雑すぎて効率的に行うことができなくなってしまう。ColdQuanta社の量子プラットフォーム担当社長Paul Lipman氏は以下のように語っている。「量子ソフトウェアの中でClassiqは、非常に多くの量子ビットを持つ回路を設計・構築するという問題に、いち早く取り組んでいる革新的な企業です。冷却原子方式は、本質的にスケーラブルな性格を持ち、ビジネスユースケースを革新する可能性を持っています。しかしこのアーキテクチャは、効果的に拡張できるソフトウェアやアルゴリズムとの組み合わせを欠かすことができません。我々は、Classiq社と提携し、1,000量子ビットやそれ以上の規模に対応する量子コンピューティングの利点を実現できることを喜んでいます」と。Classiqにとっては、今回のパートナーシップにより他の利点もありそうだ。最高マーケティング責任者であるYuval Boger氏は、Classiqはハードウェアに依存しない、複数のプラットフォームをサポートしているが、ColdQuantumとの関係を「一歩進めたもの」と呼んでいることを話してくれた。ハードウェアプラットフォームには、それぞれ特有の性質がある。今回の提携によりClassiqはColdQuantaのハードウェアチームと密接に連携し、ハードウェアの実際の動作についてより深い知識を得て、その能力を最大限に活用することができるようになった。例えば、他でも見受けられることとして、チームが連携し、ベンダーが提供する標準ゲートセットには含まれない、カスタム・ゲートオペレーションを作成するなどがある。このカスタムゲートは、従来よりも少ないレベルや量子ビットで、回路を開発できる可能性があるのだ。このような機会は、伝統的なベンダーと顧客の関係では難しいかもしれない。両社のパートナーシップに関する追加コメントを記載したプレスリリースは下記のリンクより。
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