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D-Wave、Constrained Quadratic Model(CQM) ハイブリッド・ソルバーに新機能を導入


[ Various Types of Solvers and Problems They Can Solve. Credit: D-Wave ]



量子技術の提供者にとっての課題の1つは、問題を抽象化し、専門家がより高いレベルの問題特定に役立つツールを提供することによって、エンドユーザーがその機能を利用しやすくすることである。D-Wave は以前から Solver(ソルバー) と呼ばれるツールを提供してきた。初期バージョンでは、0 か 1 かの 2値入力の問題しか受け付けないようになっていたが、その後、0、1、2、3などの離散変数を持つ問題入力を受け付けるバージョンも導入されてきた。昨年10月には、Constrained Quadratic Model (CQM) と呼ばれるソルバーを導入し、ユーザーが自分たちの問題に制約を加えることができるようになり、昨年5月には CQM をアップグレードして連続変数だけでなく離散変数も扱えるようにしてきた。これらのアップグレードはすべて、物理マシンで実行できる形式に問題を再定式化するステップの多くを、エンドユーザーにとっては、手動からソフトウェアによって実行できるということで利便性が大きく向上した。


今回 D-Waveは、重み付け制約機能を提供することで、CQMソルバーを再びアップグレードした。「ソフト制約」と 「ハード制約」があると考えてほしい。同社が提供した例はスケジューリング・アプリケーションで、「労働者のソフト制約」が8時間以内のシフトである場合。労働者はより多く働くことができるが、12時間のシフトという「ハード制約」として残業代が必要になる。CQMソルバーはハイブリッドモードで動作し、特徴として、古典的なコンピュータで実装されるプリソルブ技術と呼ばれるものが導入されている。プリソルブ技術は、問題のサイズを絞り込み、不要な変数と制約を取り除き問題形成を効率化する。この処理も自動的に行うことができるため、より大きなモデルをハイブリッドソルバーに投入することが可能になる。


D-Wave のソルバーにおけるこれらの新機能の詳細については、プレス発表、ベンチマークレポート、さらにはソフトウェアのデモを行う2022年11月17日のウェビナーに参加するためにこのページからサインアップすることができる。



※参考

Constrained Quadratic Model(CQM):制約付き2次モデル:0,1 に加えて整数値を扱える

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