シンガポールに本社を置く量子ソフトウェアのスタートアップ Horizon Quantum Computingは、新世代の量子プログラミングツールの開発を進めるため、アイルランドのダブリンにセカンド・オフィスを開設。これは、量子コンピューティングの力を、すべてのソフトウェア開発者が利用できるようにすることを目的としている。現在13人の従業員を抱えているが、ソフトウェアの開発と展開を加速させるため、将来的にはその数を 3倍にすると伝えている。新オフィスでは、当初 10名の新入社員がソフトウエアに携っていく予定だ。
アイルランドには地政的な利点がある。それは、EU の中で唯一英語を話す国であり、ビザの問題なしに他の EU諸国からエンジニアを採用することが容易である点。また、両国間の共通旅行区域協定により、ビザの問題なく イギリスからも従業員を採用することができる。アイルランドはこれまで量子関連の活動が盛んな地域として知られていないが、ダブリンは Google、Meta、Slack、LinkedIn、Dropbox、Zendeskなどの EMEA本部や、多くのスタートアップを抱えるなど、古典的なコンピューティング企業がかなりの規模で進出している。したがって、これらの企業で古典的なコンピューティングの経験を持つ潜在的な従業員が、Horizonの量子開発に利用できる範囲で、アイルランドは採用のための豊富なプールを提供することができる。
この新しいオフィスについての詳細は、Horizonのサイトに掲載されているニュースリリース を参照。
※参考
EMEA(Europe, the Middle East and Africa):ヨーロッパ、中東及びアフリカを指す