カリフォルニア州マリブにある HRL Laboratories は、量子ドット(スピン量子ビットとも呼ばれる)技術で量子ビットを作成するための取り組みを行ってる。彼らは「SLEDGE」と呼ばれる 6つの量子ドットと 2つの量子ビットからなる試作デバイスを開発した。Intel と MITのリンカーン研究所と共に、LPS Qubit Collaboratory(LQC)が主催する Qubits for Computing Foundry(QCF)プログラムに参加しており、学術および政府の研究者に高品質の量子ビットデバイスを提供し、研究の推進をはかっていく。
HRLは、初期出荷のデバイスをUCLAとウィスコンシン大学、そして LQCに提供する。今後、プログラムの拡大により、追加されていくグループもチップを受け取ることになるだろう。HRLの技術は非常に柔軟性があり、寸法や材料の変更が可能となっている。将来的には、カスタマイズによるチップを共同研究者に提供することができるようになりそうだ。HRLの設計には、Partial Swap と呼ばれる機能があり、マイクロ波関連の相関エラーを削減し、低いクロストーク特性を提供しながら、汎用的な量子制御を実現することができる。これは、誤り訂正技術の研究に役立っていくだろう。
HRLのプログラムへの参加はプレスリリース を、また、HRLの SLEDGE技術に関する追加の技術情報は、こちら とこちら の論文を。他に、LQCに関する関連のプレスリリース 、Lincoln Laboratory による超伝導量子ビット技術での参加に関するニュース を参照。
=============================
原記事(Quantum Computing Report)
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi