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Infleqtion と Morningstar が協業、分散型データベース比較における量子優位性を獲得するプログラム「SupercheQ」

最近社名を Coldquanta から変更した Infleqtion は、今週2つの発表を行った。


1つ目は、Morningstar とのコラボレーションで、同社の SuperstaQ プログラムを Morningstar の投資・ポートフォリオ分析プラットフォームである Morningstar Direct に統合するというもの。Morningstar Direct は、ユーザが独自の 「ノートブック」 を作成してカスタム分析を実行し、新しい投資機会を見つけるためのプログラムだ。統合により、SuperstaQ を利用した量子プラットフォーム上で実行可能なリスク最適化ポートフォリオの作成など、計算量の多い分析が可能になる。SuperstaQ はハードウェアに依存せず、プログラムを可能な限り効率的に実行できるように最適化機能を備えている。これにより、エンドユーザーは Morningstar Direct を使用して金融プログラムを実行して、量子コンピュータのプログラミングの詳細を学ぶことなく、量子プラットフォームでの解答を得ることができる。本共同研究の詳細については、プレスリリース を参照。


2番目の発表は SupercheQ という新しいプログラムの発表だった。ファイルの等価性チェックにおいて、古典プロトコルに比べて漸近的な優位性を実現する量子プロトコルのファミリーである。これは、量子ボリュームなどのさまざまなベンチマークプログラムで、一般的に使用されるランダム回路サンプリングと呼ばれるアルゴリズムに基いている。このプログラムには2種類のバリエーションがある。一つには、SupercheQ-EE (Efficient Encoding) は、nキュービットを使用して2^O(n) ビットのファイルを検証。二つ目として、SupercheQ-IE (Incremental Encoding) は、データベースの増分更新をチェックするために使用でき、nキュービットを使用してO(n2)ビットのファイルを検証できる。同社は、NVIDIA GPUで cuQuantum ソフトウェア開発キットを使用し、IBM Quantumハードウェア上で実験的評価を行ったことを示している。


SupercheQ に関する追加情報はこちらのプレスリリース 、およびarXivに投稿された技術論文 で入手できる。


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