2022年12月、IonQが将来に向けて、現行のイッテルビウムの代わりにバリウムの使用を研究していると掲載した。バリウムは、制御用の電気通信波長との互換性が高く、ゲート遅延を改善できる高出力レーザーを使用できるため、イオントラップ装置において一定の利点がある。
しかし、これまで公表されているマシンの中で、バリウム使用に切り替えたものはなかった。Harmony、Aria、Forte、そして先月発表されたTempoプロセッサーは、引き続きイッテルビウムを使用する。
今回、バリウムを使用して開発した試作機で、#AQ29の性能指標を達成できたことが発表され、その作業が前進していることを明らかにした。このレベルは、イッテルビウムのIonQ Forte Enterpriseシステムで確認された最新の性能指標#AQ35には及ばないが、バリウム・プロセッサーはまだライフサイクルの初期段階にあることを忘れてはならない。そのため、IonQは将来的に設計をさらに最適化し、最終的にバリウムベースのプラットフォームが、イッテルビウムを凌駕する可能性がとても高い。
IonQは、こちらのリンクにあるプレスリリースでバリウムの進捗状況を発表している。
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オリジナル記事:Quantum Computing Report
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi