IQM と Keysight は、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)アプリケーション向けの量子コンピューティングをオンプレミスで実装する方法を研究するための覚書(MoU)に調印した。今日の量子コンピュータのほとんどは、量子コンピュータをホストするために設置された特定施設のクラウド上で実行されている。これは、コンピュータの大きさ、様々な環境やインフラの要件、問題発生時のデバッグのために設計エンジニアが近くにいること、サービスエンジニアの稼働状況やスペアパーツの物流など、運用上の考慮事項が多くあるからだ。Keysight との提携により、IQM は制御電子機器を小型化し、より堅牢にして保守の必要性を軽減することができるかもしれない。
IQM は、他の量子ハードウェア企業と異なり、オンプレミス型の量子コンピュータをHPCセンターに提供する戦略を打ち出しており、VTT とアールト大学が共同で運営する施設 Micronova に5量子ビットマシンを導入している。また、ミュンヘン近郊のライプニッツ・スーパーコンピューティング・センター(LRZ)に、同社の量子プロセッサーを1台設置する契約も締結している。今回の協業に関する IQM のプレスリリース で詳細を確認できる。