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コラム:テック業界のレイオフは、量子産業の希望となるか?

先日、ある大手量子企業のCEOと人材採用について話をしました。その時、彼が言ったことは私にとってとても意外なことでした。彼は、「量子工学の専門家よりも、有能な古典工学のエンジニアを採用することの方が難しい」と指摘したのです。今は納得できる話です。量子コンピュータを構成する技術の多くは、古典的な技術に基づいているのだから。


量子ビットを制御するための古典的な制御電子回路の開発、GUIの作成、DBエンジニアリング、量子コンピュータと古典的プロセッサを統合したハイブリッドコンピューティング、ジョブキュー、データ解析など、さまざまな古典的な活動がそこにあります。


QED-C は昨年、量子産業におけるスキル、職種、教育要件について会員を対象にした調査結果を発表しました。その結果、非常に多くの職種が量子関連のスキルを、全く、あるいはほとんど必要としないことがわかりました。確かに。


もちろん実験物理学や誤り訂正のように、量子に関する高度な学位が必要な職務もあります。しかし、成長中の量子関連企業にとっては、量子専門家だけでなく、製品を市場に送り出すためには、量子以外の訓練を受けた人を混在させることが良い人材確保策であることは明らかです。


技術系レイオフ追跡サイト「Layoffs.fyi」によると、2022年と2023年には、これまでに1,000社以上から20万人を超える技術系企業のレイオフが発生している。注目のレイオフをまとめてみました。


新入社員が受講する研修のように、何らかのトレーニングが必要になるかもしれません。しかし、彼らが量子物理学者と肩を並べて働くためのトレーニングはオンライン、短期研究と多くのリソースが出そろっています。

(参考:「EDUCATION」


そこで、計画実行のための人材を切実に必要としている量子企業の方は、古典的な計算機経験者を採用するという選択肢を考慮してみてください。思う以上に社内で生産的になるだけでなく、古典的なコンピュータ会社で働いた経験を生かして、社内で発生する技術的な問題に対してクリエイティブな解決策を与えてくれるかもしれません。


古典的なエンジニアが新しい仕事を積極的に探している場合や、移動に興味がある場合は、量子について学習できるリソースを確認し、Quantum Computing Report のJOBSページに掲載されている空きポジションのリスト も確認してください。


多くの人が、人材育成が量子産業の成長を妨げる要因になると考えてきました。しかしもしかしたら、言われているほど人材育成が制限要因にならないかもしれません。人材はいるのです。ただ、十分なトレーニングを受けさせ、適切な職場にマッチングさせ、貢献させることができればいいのでは。。。



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原記事(Quantum Computing Report)

https://quantumcomputingreport.com/


翻訳:Hideki Hayashi

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