モジュラー型スーパーコンピュータのリーダーであるParTec AG。量子制御ソリューションのプロバイダーであるQuantum Machines。両社は、協業を強化していく計画を発表した。
両社は、Quantum Machinesの量子オーケストレーション・プラットフォームと、ParTec独自のIPを組み合わせた製品の開発を目指している。2024年までにParTecは、Quantum Machinesの技術を組み込んだ包括的な量子ビット非依存ソリューションを提供する。このソリューションにより、顧客は異なるメーカーから様々な量子プロセッシング・ユニット(QPU)を入手し、特定のニーズに合わせて統一されたシステム・アーキテクチャに統合が可能になる。
今年初め、両社は高性能コンピュータと量子コンピュータをシームレスに統合するための基盤「QBridge」を発表した。QBridgeは、量子コンピュータを既存のインフラに統合しようとする大規模HPCセンター、クラウドプロバイダー、研究グループなどに、安全で効率的な環境を提供。ParTecのParaStation Moduloソフトウェアスイートで強化されたQBridgeは、従来のHPCリソースと量子コンピューティングリソースの間のモジュラーコンピューティング能力を促進する。
QBridgeは現在、イスラエルの量子コンピューティング・センターでテストされており、2023年末までに一般利用が可能になる予定だ。
ParTec AGのCEOであるBernhard Frohwitter氏は、モジュラー型スーパーコンピュータと量子コンピュータの開発におけるParTecの専門知識は、Quantum Machinesの技術と完全に一致していると述べた。これにより、多様な量子コンピューター上で高度な量子アルゴリズムを実行し、HPCにシームレスな統合が可能であると。
ParTecとQuantum Machinesの協業は、量子コンピューティング分野での大きな前進であるだろう。
その他の情報は、Quantum Machinesのウェブサイトに掲載されたプレスリリースを参照。
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オリジナル記事:Quantum Computing Report (by GQI)
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi