[ Example of Digital Analog Quantum Computing using Qadence. Credit: PASQAL ]
量子計算には、問題を解決する2つの異なるモードがある。
デジタルモードは、いわゆる一般的なモードで、量子ビットに適用される一連のゲートによって量子回路を実装する。デジタル・モードの利点は、普遍的で理論的にどんな問題にも対応できることだ。欠点は、現在のところゲートにノイズが多いことで、量子的な利点を得るためには、エラー訂正と数千の量子ビット、数百万から数十億のゲートが必要な点である。
一方アナログ・モードは、すべての量子ビットをレジスタに入れ連続させる。そのため、このモードはエラーに対してより寛容であり、デジタル・モードでは何千ステップも必要とされる計算を1ステップで行うことができる。しかし、アナログ・モードの欠点は、それが普遍的ではなく、特定の問題にしか適用できないことだ。
中性原子量子コンピューターは、アナログとデジタルの両方のモードをサポートできるという特徴がある。PASQALは、デジタル・アナログ量子コンピューティング(DACC)と呼ばれる新しいアプローチでイノベーションを起こした。彼らはこれをサポートするために、Qadenceと呼ばれるオープンソースのPythonライブラリを提供する。
このプログラムは、量子ビットをブロックに構成。単一量子ゲートをブロック内の量子ビットに適用し、そのブロックをアナログブロックに送り込むことで、制御された方法で量子システムを連続的に進化させる。
Qadenceは、PyQTorch(PyTorchの上に構築されたデジタルおよびデジタル・アナログプログラム用の高速エミュレータ)、Pulser(中性原子デバイスをプログラミングするためのパルス・レベルインターフェース)など、PASQALが開発した他の2つのライブラリと統合することもできる。
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オリジナル記事:Quantum Computing Report
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi