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Quantinuum 量子エラー検出のデモ。フォールトトレランスとは呼べないが、、、

Quantinuum が、興味深い論文をarXivに掲載した。そのタイトルは「Demonstrating Bayesian Quantum Phase Estimation with Quantum Error Detection(量子誤差検出を用いたベイズ量子位相推定の実証)」で、量子誤り検出を用いたベイズ量子位相推定のデモンストレーションについて説明されたものだ。このシミュレーションでは、量子位相推定アルゴリズムを使用して水素分子(H2)の基底状態のエネルギーを計算している。


H2 分子のシミュレーションは以前から行われてきたが、このプロジェクトの特筆すべき点は、アルゴリズムの一部として誤り検出が含まれていることだ。この研究では、[6, 4, 2]コードが使用された。これは、6つの物理的な量子ビットを使用して、2つのコード距離を持つ 4つの論理量子ビットを符号化することを意味している。コード距離 2とは、有効な符号ワードを別の有効な符号ワードに変換するために必要なビットの数を示す。コード距離が2の場合、コードは単一ビットエラーを検出することができるが、訂正はできない。さらには、ダブルビットエラーの検出さえ出来ない可能性がある。


単一ビットエラーが最も一般的であると仮定すると、このアルゴリズムは、エラーが発生しなかったことを示すまで、アルゴリズムを繰り返し実行することで正しい答えを提供するために使用することができる。この研究は、同社が以前に発表した、トポロジカル量子ビットを導く非アベールエニオンの生成と操作の実験とは無関係。2つの実験は全く異なるものである。


一般紙では詳しく書かれないが、誤り検出と誤り訂正には大きな違いがある。表面符号、カラー符号、GKP符号、LDPC符号など、研究者が取り組んでいる符号のほとんどは、エラーを検出するだけでなく、訂正も行う。この種の符号は、ほとんどの量子応用に必要とされる数千量子ビット、数百万ゲートのアルゴリズムを実行できる完全なフォールトトレラントマシンへの唯一の道である。


Quantinuum のイオントラップ・マシンの優れた量子ビット品質能力をもってしても、このような非常に大規模なアルゴリズムを実行する際に、エラーが発生しない確率はほとんど ゼロである。つまり、エラー検出アルゴリズムは、最終的にエラーがゼロになるまでに、何百万回、何十億回と再実行する必要がある。一方で、エラー訂正コードにはこの問題はない。エラーが発生すると、即座に修正され、その後に残りのアルゴリズムが続行されるからだ。


しかしながら、このエラー検出アプローチは将来、特にエラーを発生させずに実行する確率が妥当な低深度アルゴリズムで使用される可能性がある。この研究の詳細については、arXiv に投稿されたプレプリントペーパー を確認してほしい。



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原記事(Quantum Computing Report)

https://quantumcomputingreport.com/


翻訳:Hideki Hayashi

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